インターネットのけもの

全て妄想です。

3年目の24時間麻雀

たまには普通の日記を書いておこうと思ったので先週末の出来事を綴っておこうと思います。ちなみに普通の日記というものが何なのかは分かりません。

 

もはや例年の催しとなった24時間麻雀、3年目となる今年もきっちりと24時間テレビの放映にあわせて行われました。

24時間麻雀と銘打ちながら、時間の目安となっている24時間テレビが実は土曜日の18:30から日曜日の21:00まであるために、実際には27時間近くに渡りひたすら麻雀を打ち続けるという修験道のような本企画ですが、今年は総勢15名もの猛者(キチガイともいう)が集いました。うち12名は遅刻早退なしの本物(のキチガイ)です。

僕はてっきり皆次の日は休みを取っているものだと思っていたのですが、話を聞いていると、どうやら休みを取っていない人が半数近くいたようで驚かされました。

ですが考えてみればそれは割と普通のことで、僕の場合は麻雀終了後にはもう終電がなく、強引に帰るとすれば夜行バスに乗って翌朝そのまま出社という鉄人じみたハードスケジュールをこなさなければなりませんが、他の皆は、麻雀終了後に悠々と自宅へ帰り、たっぷりと睡眠を取ってから翌朝を迎えることが出来ます。27時間近くの激闘を戦い抜いた翌日に仕事をするという選択肢が十分に選べるのです。

僕はそもそも仕事をすることからしてあまり好きではない、というか積極的に嫌いですので、今回も当然のように休みを取っておきました。ですが、中途半端にケチって翌日は余っていた18きっぷを使って大阪まで帰ってしまったので、あまり疲れは抜けませんでした。僕は一体何がしたかったのでしょうか。

書いていて思ったのですが、そろそろ関西からの麻雀参加者を増やしたいところですね。以前知り合った京都在住だと言う方が、「麻雀参加したいです!東京だろうと行きますよ!」というのでLINEグループに招待したのですが、その後一度も麻雀に参加することがないまま、グループから追放されてしまうという悲しい事件がありました。これに対する皆の反応は、「まあそうなるわな」という感じでした。これではほぼ毎回大阪から参加している僕だけなんだかおかしな人みたいじゃないですか。愚痴っぽくなりましたね。先に進みましょう。

 

細かいルールは過去に記してあるので省きますが、今回は新たな試みとして時間制が導入されました。これは以前よりの懸念であった、各卓における一半荘ごとの終了時間のバラツキから発生する待ち時間を解決するもので、一回の区切りを半荘単位ではなく、90分の時間単位にすることにより、打っている人にとっては無駄な待ち時間が発生せず、抜け番の人にとっては復帰の時間が明確であるというメリットがありました。

時間制の導入に伴い、ハコシタ続行という恐ろしいルールも自動的に採用されたため、理屈の上では90分の戦いで馬鹿みたいに勝ち続けることも、鬼のように負け続けることも出来るようになり、順位が上下しやすくなった点は個人的には好み。これにより、10万点以上もの点棒をかき集めるもの、-3万点以上となり点棒を同卓者から借りるものなど、明暗分かれる景色が繰り広げられていました。

ヤキトリは廃止となりましたが、ハコシタ状態をこれまでのヤキトリと同等に扱うことで、一定のペナルティは保持されています。見方によっては、マイナスとなっている点数から更に点数が引かれるわけで、ペナルティが強化されていると言ってもいいかもしれません。80分経過時にハコシタ状態になった時の絶望感と言ったら…。一度だけ90分経過時にハコシタ状態で迎えたオーラスで、ハコシタ回避の上がりをツモることが出来たのですが、この時は役満上がった時並に興奮しました。実際、点数的にもそれくらいの価値があるわけですしね。

 

過去2年は見るに堪えないという言葉がこれ以上似合うこともないだろうというくらいにボロ負けの無残な姿を晒していましたが、なんと今年は滑り出しから順調で、最初に危なげなくトップを獲って1軍卓へ向かうと、その後もトップは獲れないものの、3着以下になることがなく、1軍卓をキープ。2軍卓に落ちたとしてもすぐに1軍卓へ返り咲く驚異の復帰力をみせていました。

一度だけ、入れ替わりの都合で3軍卓へ落ちたことがあったのですが、そのときは圧倒的ともいえる点差でトップをもぎとり、再び1・2軍卓の待つ個室へと舞い戻ったのでした。

 予見されていた事ではありましたが、飛び終了がない今回のルールでは、2着3着の人でも容赦なく4着から上がってしまう上、勝負が終盤に差し掛かると点数を持っている人は点差を詰められないように無難な打ち方しかしなくなるため、防御型の戦法が有利なように感じました。僕自身も勝負が出来る配牌に恵まれた時は前に出ていきますが、そうでない時は早々に手仕舞いすることが多かったです。

 

そうした普段以上に控えめな打ち方が功を奏したのか、日曜日19:30に迎えた最終戦開始時点で、僕は総合2位の座につけていました。普段からすれば考えられないことです。総合1位との差がかなり開いた2位ではありましたが、総合3位に比べ優勝が絶望的というほど離されてもいません。最終戦では同じ卓に総合1位から4位の人が揃っていたので、ここで大きく勝てば優勝は間違いないでしょう。これはまさかの初優勝があるんじゃないか、僕の心が浮足立ったのは言うまでもありません。

そして始まった最終戦

僕としてはもちろん、1位との一騎打ちとしか捉えておらず、正直脇の二人はどうでも良かったのですが、何故かのっけから総合3位が絶好調。僕たち3人に何もさせないままツモりまくって点数を奪っていきます。気がつけば6万点にも及ぶ点数を掻き集め、僕たちの生命線(点数)は風前の灯火となっていたのでした。

このままでは負ける…!せっかく見えていた優勝の座に手を伸ばすことも出来ないままにやられてしまう…!

僕が優勝するためには、現在の総合1位を大きく突き放した点数を稼ぎ出し、最終戦を勝利する必要があります。しかし、現状は総合3位が場を支配しており、他3人はされるがままといった塩梅です。ここから優勝するためには一体どうしたら…。

 

その時あることに気が付きました。最終戦開始時に総合1位はほとんど優勝に近い位置におり、僕以外の誰かがちょっとやそっとの点数を稼いだくらいではその地位が揺るぎないものとなっていました。彼は僕から点数を奪われることに注意しておけば、そのまま優勝への道が約束されていたのです。そのため、僕はどのようにして彼から点数を奪うか考えていたのですが、いい手が浮かばずにいました。

ここで、場に目を向けてみるとどうでしょう。総合3位の活躍により、他の皆は極端に点数が減ってきています。ということは、ここから僕が勝利することができれば、優勝への条件である、「総合1位に大きく差をつけて勝つ」という最終戦の目的が達成されるのです。なにも僕が直接点数を奪いに行く必要はなかったのです。

目指すところは決まりました。とはいえ、総合3位とはすでに6万点近くの差が開いています。残り時間の関係もあり、この点数を詰めるためにとれる手段はそう多くはありません。僕はある一つに狙いを定め、それが成るときを息を潜めて待つことにしました。

 

息を潜めながら、上がれる時は上がっていましたが、焼け石に水といったレベルの上がりしか出来ず、差は一向に縮まりません。やはり、これしかない…。そうして時がくるのを今かと待ちわびていた時、その手は現れました。

四暗刻聴牌

そうです。僕は一撃必殺、麻雀の花形、役満を狙っていたのです。狙っていてもそうそう出せるものではありませんが、狙わなければ出ないのもまた事実。一発逆転の思いを秘めた僕の手でしたが、残念なことにツモることも出来ないまま、呆気なく流れてしまいました。

もうだめだったか…。これじゃあ優勝どころか、総合2位の座だって怪しいかもしれないな…。

次に来た配牌は可もなく不可もなくといった程度のもので、僕は半ば諦めかけていました。しかし、どうしたことでしょう。手が進むにつれて、必要とされる牌が集まり、ある一つの形を成していきます。そして、

再度、四暗刻聴牌

なんということでしょう。ここに来て連続して四暗刻聴牌です。ここまで来るともう、牌の声が聞こえるようです。「上がれ」と。そして、「勝て」と。残りのツモは3回しか残されていませんでしたが、そんなことは関係ありません。これはツモれる。そうでなけりゃ嘘だ。

他の人が上がってしまわないようにと祈りながらゲームの進行に身を任せます。途中、オープンリーチで晒された牌の中に上がり牌が含まれていましたが、もはやそんなことは気になりませんでした。そして時は満ちました。

 

ツモ!四暗刻

ここに僕の今年の24時間麻雀の全てが詰まっていました。

 

その後は、点差を大きく縮めた勢いそのままに、トップまであと千点というところまで迫るも、一歩及ばないままに90分が経過。惜しくも優勝は逃してしまいました。

役満上がったのに勝ちきれないとは何だか妙な感じもしますが、これもまた勝負というものでしょう。晴れ晴れとした思いで終わることは出来ましたが、やはり優勝を逃したという悔しさは残ります。来年こそは何とか。

 

今年も良い催しでした。

 

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