インターネットのけもの

全て妄想です。

燃えろよ燃えろ

先程、生まれてはじめて自らの陰毛に火をつけるという行為をしてきました。

これが中々に楽しかったので、記録の意味も兼ねて書き残しておこうと思います。

 

 

 

 

今回とある事情から陰毛を処理する必要に駆られた僕が、どう処理したものかな…?と闇を体現したスチールウールのような陰毛を眺めていると、一つの考えが頭をよぎりました。

「燃やしたほうが早いのでは…?」

もちろんこの考えは即座に却下されかかったのですが、そんな僕を引き止めたのがインターネットの思い出たちでした。

 

僕が憧れていたインターネットには弩級の変人たちが集っており、その一角に「自らの陰毛を燃やす」ことを趣味としている人たちがいました。彼らは主に宴席において、場がほどよく暖まったころに性器を露出、余勢を駆って陰毛に火を放つ、そしてその一連の流れをインターネット上に公開する(時には写真付きで)、という余人には到底理解できないことを楽しんでいました。

彼らの行動において、僕が理解できる部分は少なかったのですが、それはそれとしても、やはり陰毛に火をつけるというインパクトはすごく、当時まだ中学生、高校生だった僕もゲラゲラと笑ったものでした。しかし、時代の流れかなんなのか、最近ではそういった行為をする人も少なくなったようで、陰毛に火をつける人を見かけることもなくなり、一抹のさびしさを覚えていました。

 

そう、僕は寂しかったのです。

陰毛を燃やす人が表に出てこなくなり、品行方正が求められるあまり、下品さがどんどん失われていくインターネットに飽き飽きしていました。僕は下品なものが大好きなのです。

燃やす人がいないのなら、自分が燃やす人になろう。

自らの陰毛に火を放つことを決意した瞬間でした。

 

決意とかそういう言葉を使うと格好良く見えるかと思ったけど、全然格好良くないですね。自分の陰毛燃やそうとしてるだけですしね。

あと、どっちかって言うと「チン毛ってほんまに燃えるんかなあ、燃やしたらどんな感じになるんやろ?」という、知能指数が低すぎるとしか言いようがない疑問を満たすためだったという方が大きかったです。この疑問が満たされたとき、過去に陰毛を燃やしてきた人たちに少しだけ近づけるような気がしていました。よく考えてみると、そんな人たちに近づいたところで、碌な人間になれないことはほぼ確実なのですが、このときの僕はそれが良いことだと信じてしまっていたのです。

 

 

ともかく、燃やすことは決定したので、準備を始めます。

火を使うことを考えると、万が一があってはいけないのでお風呂場がベストでしょう。そのままカットまで行えるのも良い点です。ただ一つだけ問題がありました。

僕は実家暮らしの身分なのですが、お風呂で陰毛を燃やしているところを両親に発見されてしまうと、どう好意的に解釈してもあまりよろしくない結果が導かれるであろうことは容易に推測できます。最悪の場合、入院措置なんかがとられるかもしれません(頭の)。

これを避けるために僕が選んだ選択肢は、「おばあちゃん家のお風呂場でやる」でした。おばあちゃんは早々に寝てしまうので、夜に実行すれば見られることはまずありませんし、何よりも、まさか孫がわざわざ陰毛を燃やすためにおばあちゃん家に来たとは思わない。盲点を突いた奇手と言えるでしょう。

 

さっそくライターとハサミ、ついでに記録用のデジカメを持っておばあちゃん家のお風呂場へ。僕はタバコを吸わないので、ライター買ってこないとなあと思っていたのですが、ちょうど先月参加した「おっさんは二度死ぬ」トークライブ&サイン会でもらったライターが手元にあったのでそれを使いました。ありがとう、patoさん。

デジカメをセットし、ライターからちゃんと火が出ることを確認します。念の為にシャワーは出しっぱなしです。他に必要なものは覚悟くらいです。嗚呼、やっと彼らに近づける時が来たんだ…。

覚悟も決まり、ライターを陰毛に近づけます。

さあ、燃えろよ!燃えろ!

 

轟!っと燃えだすかと思ったのですが、何だか陰毛がチリチリになるだけで一向に燃えてくれません。それでもめげずに角度を変えながら火をつけていると、しっかり燃えてくれる箇所も出てきたのですが、精々が小火といった具合で、思ったよりも大きくなってくれません。あれ?おかしいな。もっと燃え広がって、「うおー!めっちゃチン毛燃えてるー!」ってなるはずだったのにな。

そんな僕の思いをよそにみるみるうちに消えていく火。火傷しないようにと予め出しておいたシャワーとかは全くの無意味だったようです。

もっと毛を寄せて火をつけたほうがいいのか?と思い、陰毛に手を伸ばしたのですが、その途端にパラパラとこぼれ落ちる燃えカス。どうやら燃えた後も陰毛同士で絡まり合って残されていたようです。払い除けてみると、ちょっとびっくりするくらいの量の燃えカスが登場してくれました。

加えて、毛を燃やした時に発生するあの独特な嫌な臭い。これがとんでもないレベルで充満しています。おばあちゃん家でやって本当に良かった…。これが実家なら、臭いで異変を感じ取った両親がお風呂場に急行。そこで見つけたのはカメラの前で謎の燃えカスの上に仁王立ちしながら自らの股間にライターを当てている息子だった、というその場で首を掻っ切ってもおかしくない状況になっていたでしょうからね。

 

結局、最後まで思ったほど燃えないという結果には変わりがなかったのですが、火を当てるだけでもかなり処理ができるらしく、ある程度ライターを使った後には、毛量もかなり少なくなっていました。あとはハサミで整えて終了です。

整えるとは言っても、具体的なビジョンがなかったので、ザックリ短く揃えるようにしただけなのですが、それだけでも案外難しいものですね。チン毛を切るだけなのに、なぜか美容師ってやっぱ技術職なんだなあとか妙にトンチンカンなことを考えていました。

燃やして量を減らしてからカットしただけあって、かなり良い感じに仕上がったように思います。季節はまさに夏!といったよそおいです。ちょっとこれ以上に爽やかな股間ってのもそうそう無いんじゃないかな?めちゃくちゃキレイになった。

場所が場所なだけに、自分でしか判断できないのがネックだな、とか思っていたのですが、そもそも今回なぜ陰毛を処理する必要が出てきたのか、というところを思い返してみると、仕上がり具合の確認は他の人達に任せるべきではないのか、という気がしてきました。

 

 

それは8月11日、コミックマーケット96の3日目が終わった後のことでした。

この日、あるサークルのお手伝いとしてコミケに参加していた僕は、当然のようにそのサークルの打ち上げにも参加していました。サークルの主が誕生日を迎えたばかりだということで、誕生日会も兼ねたその集まりには当初10名ちょっとが参加していました。

その後、もっと人を呼ぼうとの試みから、自由に参加者を募るようになり、最終的な人数は50名を超えていたように思います。ここまでくると、サークルの打ち上げだとか、誕生日会だとか、そういった目的は薄れてしまい、ただただ飲み会といった様相を呈していました。

寡黙にして品行方正な僕は、そうやって増えていく人を見つめながらも、生来の人見知りを遺憾なく発揮し、隅っこのテーブルで知り合いと飲んでいたのですが、酒癖の悪さも手伝ってか、いつの間にか初対面の女性を含む6名ほどの前で陰毛を露出するという痴態を晒していました。

唐突すぎて意味がわかりませんが、僕にも意味はわかりません。ただ後に写真を確認すると僕のズボンを嬉しそうにずらしている男性の姿が確認できたため、僕だけの責任ではないのだと思います。というか、そういうことにさせておいてください。きっと話の流れとか、そういう、どうにも抗えないもののせいでそうなってしまっていたのでしょう。どういう話なんだよと聞かれては答えに窮するのですが、まあそういうこともあるのだ、ということで一つ。

 

本当に経緯は全くわからないのですが、兎にも角にも僕は陰毛を露出してしまっていたのです。それも、内訳としては男性2名、女性4名(うち2名は初対面)であったため、もはやどうしようもありません。

しかし、驚いたことに僕の陰毛を見た人たちは嫌な顔をするどころか、笑みを浮かべています。中には(というかほぼ全員)、カメラを向けている人までいました。僕の陰毛を撮って何が楽しんでしょうか。僕は日本の行く末を悲観せずにはいられませんでした。

そして一通り楽しんだ女性陣から発せられた衝撃の一言に、僕は戸惑いを隠しきれませんでした。

「陰毛が、濃い」

そのあまりにもストレートすぎる指摘に、僕は陰毛を処理することを決意したのでした。

はじめは濃くない!と抗弁していた僕でしたが、指摘してきたのが4人中4人という驚異の数字(まさかの100%!)だったため、渋々納得するしかありませんでした。まあ、ちょうど夏だしね、スッキリするのも悪くないよ…。

 

というかですね!陰毛の濃さを指摘する女性っていうのは一体全体どういった了見なんですか!大和撫子の精神は失われてしまったのですか!貞淑さとかたおやかさとか、そういったものはどこへいったんですか!

濃いか薄いかってのは相対的な尺度ですから、つまり陰毛の濃さを指摘出来るということは、それだけ多くの陰毛を見てきたことの証左に他なりません。僕はね、やっぱりそういうのって秘するべきだと思う。自分が今までにどんな陰毛を見てきたとか、そういうのって言わなくてもいいと思う。

でもあれか。別にその陰毛を見たってのは直接じゃないことも有りえるのか。例えばAVなんかをいっぱい見てると陰毛が濃いか薄いかは判断できるだろうしな。AVばかり見てる女性というのもなかなか…。あるいは自分の陰毛と比べて、ってパターンも有りえるのか。自分とあまりにも違っていたらそりゃ濃いとか思うもんな。

これは結構妄想が膨らんでいくのでは…?とか思いましたけど、この方向に考えをのばしていくと、どうやっても気持ち悪くしかならなかったのでそろそろ止めておきます。そもそも、飲み会でチン毛ほっぽり出している人に貞淑さがどうこうとか言われたくないだろうし。

 

なんか話がぶれてしまいましたが、僕が言いたいのはつまり、「人様に陰毛が濃いって言うくらいだから、おたくのはよっぽど薄いんだろうなあ!ちょっくら見せてみろや!」ということです。

嘘。間違えた。

ほんとうは、「ちゃんとキレイに整えたからもう一回見て判断してくれ、それが責任というものでは?」ということです。

どっちにせよ酷いですね!

本当に露出狂のケはまったくないのですが、こういう日記を書いていると、そのように振る舞ってしまうので良くないですね。僕は品行方正な男だったはずなのに。

 

 

今回陰毛を燃やしてみて分かったことは、まじで陰毛って燃えないんだなってことでした。僕が昔見たインターネットでは皆バンバン燃えてたし、画像でも煌々と燃え盛っていたように思うのですが、実際は上手くいかないものでした。

思うに、陰毛を燃やすのにもコツがあり、彼らはそれを実践していたということなのでしょう。良くも悪くもプロだったということです。ただ燃やしただけの僕とでは大違いです。

 

いい加減、陰毛って書きすぎて頭がおかしくなりそうなのでもう終わります。数えたら36回も書いてたよ。全部燃やそう。