インターネットのけもの

全て妄想です。

クロムクロ舞台探訪記

前回の日記を書いた直後は、「一眠りしてから続きをサクッと書いてしまおう」とか考えていたはずなのですが、まあなんというか当然のごとくそうはならず、3日経ってようやく書くに至りました。どうやら僕は自分で決めたことすら守れないようです。

あと舞台探訪と銘打ちましたが、実際に行ってきた場所といえば黒部ダムだけなので、ただの観光と何ら変わりありません…。舞台探訪と言ってしまうことで、まるで自分が何かを成し遂げてきたような気持ちになれるためについこんな書き方をしてしまいました…。

他の舞台となった場所も見て回るためには富山・立山側から黒部ダムを目指すべきなのですが、今回は日帰りという事情もあり、長野・扇沢側からダムを目指します。富山側には学校のモデルや、イエロークラブ(最初に富山湾に落ちてきたやつ)との戦闘地なんかもあったりするようなので、いずれは見にいかなければなりませんね。

 

 

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6:30始発のトローリーバスに乗るつもりだったのですが、扇沢に到着したのが6:35と、微妙に間に合わなかったため、7:00発のトローリーバスに乗車する事になりました。小雨予報だったこともあり、早朝はまだ人が少ないかと思っていましたが、この時点で無料駐車場は満車、有料も7~8割方埋まっているという有様。連休パワーの為せる技なのか、普段からこの調子なのかは判断出来ませんでしたが、この時間くらいからツアーのバスなんかも到着し始めるらしいので、早朝に行くならば始発か次くらいまでに乗れるように手配しておいたほうが良いかと思われます。

 

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トローリーバスは1台だけではなく、3台ほどが連なって進むため一回あたりに乗れる人の数は思っているより多いです。ちなみにトローリーバスとは道路上空に張られた架線から取った電気を動力として走るバスのことで、バスと名付けられてはいますが仕組みとしては路面電車に近いものです。排気ガスを出さない、軌道を敷設する必要がない、などの長所がありますが、稀にトロリーポール(集電装置)が架線から外れるトラブルがあるなどの架線に関わる短所が多い、とWikipediaに書かれていました。実際に乗ってきたにも関わらず、ネットで情報を集めてしまうあたりに現代社会の歪みのようなものを感じますが、便利なものは便利なのでどうしようもありません。

 

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扇沢駅を出た直後は周囲の山々の景色を楽しむことが出来ますが、バスはすぐにトンネルに入ってしまうため、道中の景色を楽しむってことは殆どできません。この時点では分かっていませんでしたが、このトンネルの掘削には多大なる労力が掛けられていたと知ると、ただのトンネルが素晴らしいものに見えてくることでしょう。きっと、往路よりも復路の方がこのトンネルを楽しめることだと思います。

 

 

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15分ちょっとで黒部ダム駅へと到着します。ちなみに、富山・立山側から上ってきた場合は、この黒部ダム駅ではなく、ダムを挟んで向かい側にある黒部湖駅に着くことになります。そもそもルートが全く違うので当然のことではありますが。

乗ってきたトローリーバスですが、来年からは新しい電気バスに変わってしまうらしく、バスの車体にもステッカーが貼られ、アピールされてました。日本にはこの扇沢-黒部ダムと、立山からダムへの道中にある室堂-大観峰の2ルートしかトローリーバスが運行されていないようなので、なかなかにレアな乗り物だったということですね。

 

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黒部ダム駅ホームにはオコジョの写真が飾られていました。どうやら周辺にオコジョが生息しているようで、黒部ダムのマスコットキャラクター「ダムダムくん」もオコジョがモチーフになっている、というよりはオコジョそのものでした。それにしてもダムダムくんってちょっと安直すぎるのでは…。まあ、黒部ダムと関係が深い生き物であることは間違いないようなので、おそらくクロムクロでオコジョを出してたのもそのへんから来ているのでしょう。

 

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駅はトンネル内というか地中にあるので、ダムに出るまでは更にトンネル内を徒歩で進んでいく必要があります。朝早く湿度が高いためか、よりひんやりと感じられる道中でした。それにしても古びたトンネルに謎のパイプやら、おそらく整備用と思われる一般人立入禁止の横道やらがあり、妙に退廃的に感じられました。デカダンというやつですね、カルロスが撮りたがってたやつ。使い方合ってるかは知りませんが。

 

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トンネルを出たところで「黒部ダム」の記念碑がお出迎えです。午前中は小雨予報でしたが、この時点では曇りでまだ雨は降っていませんでした。周囲の山々も色付く季節であり、景色を見ているだけでも楽しめそうです。ダムの標高は1454mとなっていますが、これは扇沢駅とあまり変わらない高さであり、ダムに来たらかといって更に厚着をしなければならないと言うほどではありませんでした。

 

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大自然の中に突如として現れる巨大建造物と、それによってもたらされる湖。トローリーバスで登って来た僕でも相当な衝撃を受けたのですから、登山道で登ってきたような人が受ける衝撃は計り知れないものになるでしょう。これくらいの時間だとまだ人が少なく、落ち着いた雰囲気が漂っていました。

 

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黒部ダム駅からダムへのトンネルを抜けて右に目を向けると、斜面に沿って階段が設置され、それぞれ上下段に展望台が設けられていました。放水箇所をよく見るには下の展望台に行くのが良さそうですが、まずは全体を見渡してみたかったため、上を目指しました。

 

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階段途中からダムを望むと勢いよく放水が行われていました。現地にいた係員みたいな人が言うには、放水はダム上部からと下部からの2パターンあり、今日は上部からの日で、迫力ある放水を見られる日だとのことでした。ですが、ダムにいる間はもちろん、家に帰ってから全知たるインターネットで調べてみても、放水箇所が2つあるなんて情報が出てこなかったため、僕は一体何が真実なのか分かりませんでした。

あと、ここはミラーサとムエッタが争っていた場所でもありますね。実際に放水箇所を見た感想としては、こんな場所から落ちたら普通に死ぬな…です。普通すぎるとは思いますが、それ以外何も浮かばないのですからどうしようもありません。

 

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上の展望台から眺めるこのカットは作中でも登場していましたね。作中では右側に国連の研究所が建っており、湖にはアーチがかかっていたわけですが、当然ながらそんなものは影も形もありませんでした。ですが、山の形なんかは同じなので、やはりどこか面影は感じられるなあ、と思わずにいられませんでした。

 

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湖奥部は晴れていましたが、湖側は未だに曇りといったところ。太陽があたっていると、やはり映えるものがありますのでこちら側も晴れてくれるといいのですが、雨予報だったことを考えると降ってないだけマシかも知れませんね。それにしてもいい景色です。

 

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ここらで少し遅い朝食兼昼食をとりました。作中で剣之介も食べていたダムカレーをチョイス。まあ味は観光地の例に漏れず、可もなく不可もなくといったところでしたが、ダムを眺めながら食べると作品の空気がより感じれてグッド。

まだ9時すぎだったのですが、食堂の席が埋まり始めており、食後はとっとと退散し、ダムを渡って黒部湖駅側を目指すことにします。食事時には食券を買うために1時間近く並ぶこともあるようです。

 

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ダムを渡っている途中で放水口側から下を覗き込んでみると、また違った迫力があります。立地上風が吹き込むためか、霧雨状になった水がダムを渡っている僕たちに容赦なく濡らしてきます。写真を撮っているとデジカメも容赦なく濡らされてしまうため、戦々恐々としながら撮っていたのですが、普通に容赦なくレンズがびしょびしょになっていたので、僕は自分の注意力の無さを嘆くことしか出来ませんでした。

 

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ダムを渡っている途中、黒部ダム駅側を振り返ってみると、作中でも何度か見かけた景色が現れました。研究所側から外をみると同じ方向を見ることになるのでこのカットが何度か出てきたんでしょうね。

 

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右手に見えるトンネルを通った先に富山・立山側からの到着駅、黒部湖駅があるわけですが、それ以外にも遊覧船「ガルベ」乗船口や外に通じる湖畔遊歩道に通じています。今回ガルベには乗りませんでしたが、次回来たときにはぜひ乗ってみたいところです。

 

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遊歩道はハッキリ言ってめちゃくちゃ雰囲気があるので、一度は通っておいたほうがいいと思いますが、人が多くなってしまうとこの静かな雰囲気が失われてしまうので、やはり早朝の静かな時間に水音を聞きながらゆっくり散歩することをおすすめします。

 

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遊歩道の途中にガルベ乗船口があるのですが、その近辺の売店に貼られていました。放送から2年以上経っているにも関わらず、こういうのが残っているとなんだか嬉しくなりますね。売店でこのポスターが販売されていたのでつい購入してしまいました。家には飾るところがないので、買っただけで終わってしまったのが悲しいところでしょうか。いずれ気兼ねなくポスターを貼れる家に住んでみたいものです、とか思いましたが、多分その頃にはなんだか勿体なくて貼れないような気もします。2枚買うべきだったのかもしれません。

 

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売店内にはこのような謎のコーナーが作られていましたが、本当にただこれが置かれているだけで、特にコミュニケーションノートや、舞台マップなんかもなく、存在意義がよく分かりませんでしたが、バーナーが手書きだったので妙な熱を感じることができ、嬉しくなりました。

 

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そのまま遊歩道を進んでいくと、これまたいい感じの吊り橋があり、このまま先へ進んでいくと完全な山道に繋がります。ロッジなんかもあるようで、黒部ダムで宿泊もできるわけですね。一回くらいは泊まってみたいものです。

 

 

本当にただの旅行記って感じで終わってしまったので、いずれは富山を含めてしっかりと舞台をまわり、舞台探訪記の形にしてまとめたいところですね。前日にクロムクロ26話イッキ見してから行ったというのに殆ど活かすことが出来ないままに終わってしまったのが無念。遠い場所でしたが来てよかったと思える場所でした。またいずれ。

 

「私追いかけるから!絶対追いつくから!」