インターネットのけもの

全て妄想です。

ソ・ラ・ノ・ヲ・ト舞台探訪記 「台風一過・虚像ト実像」

カナタとイリアが出会った場所ちかくからの続きです。

 

2016年9月17日(土)

 

小屋の近くまで来たものの、入れそうな場所がなかったため貯水池側に回り込みます。草木がめちゃくちゃに生い茂っていて通りにくい場所もありましたが、なんとか回り込みますと、作中でもちらっとでてきた場所が出てきました。

 

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シュコがこんな場所にいるシーンがありましたよね。なんか写真が暗い。

 

 作中でもちらっと出ていたこの場所は貯水池から川に水が流れ込むところだったんですね。思いの外流れが早く、離れていても水しぶきが飛んできました。

 

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 小屋の下は普通に水が流れていました。

 

小屋に近づいて驚いたのですが、どうやらこの小屋、川辺と中洲を渡すように建てられており、小屋の下には普通に水が流れ込んでいました。 幅が狭まっていることもあり、流れが早くなっているところもあったので落ちてしまうと結構危険でしょうね。過疎の街というだけあって周囲には全然人がいませんでしたし。それにしてもこんな場所にも落書きを書いているガッツには驚きを通り越して、もはや恐怖を感じます。昔は水が流れていなかったりしたのでしょうか。

 

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 入り口らしきところはガッチリと固められていました。

 

早速小屋に入ってみようと思ったのですが、入り口らしきところは全て塞がれていました。唯一あった金属製の扉は鍵が掛かっているというよりは溶接されているんじゃないのかというほど固く閉ざされており、びくともしません。他に入れそうなところ(多分もともとは窓か何かがあったところ)もコンクリで固められていて入れそうにありません。外観からして屋根が朽ち果てている様子がよく分かるので、倒壊の危険性などから立ち入り禁止にしているのでしょうか。その割には注意書きなどはまったくありませんでしたが。

 実際に行ってみると直ぐに気付くかと思いますが、貯水池側の壁面には人一人がギリギリ通れるくらいの穴が空いていましたので、そこから入ってみることにしました。

 

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 小屋の外と中をつなぐ唯一の穴。体が硬い人は通るのが難しいかもしれない。

 

 荷物をおいてきてからにして正解でした。僕はかなり細身なのですが、そんな僕が体を折り曲げてなんとか通れるくらいの穴しか空いていなかったので、太っている人だと厳しいかもしれません。穴をくぐって早々段差があるので少し転びそうになりました。

 

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 内部もやはり朽ち果てて(荒らされて?)いました。

 

 屋根からもある程度想像できていましたが、やはりというか内部もかなり荒れ果てておりました。壁は大きく削れ、むき出しになっており、扉があったであろう場所にも何もなく、風通しが良い小屋になってしまっていました。まあ屋根にあんな大穴が空いている時点で風通しもクソもないのですが。ゴミも散乱していましたが、思ったよりは少なかったです。そもそも人が来ていないのでしょうね。瓦礫は床に敷き詰められているんじゃないかと疑うくらいには多かったので、サンダルで来ると危険です。

 

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 このタイルには見覚えがありますね。

 

 中に入ってわかったのですが、コンクリで固められていた箇所は内側にレンガを積み、外からコンクリで固めるという念の入れようでした。そして壁面に崩れ落ちながらも配置されているタイル、これこそ幼きころのカナタがイリアに出会ったあの場所にあったタイルと同じものではないですか。この場所がモデルだとはわかっていましたが、こういう物で実際に確認できると、テンションは上がってしまいますね。

 

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 カナタがイリヤと出会ったシーン。

 

小屋の中で一番広い部屋に出ました。ちょうど貯水池と反対側に当たる部屋になります。そしてその突き当りにその場所はありました。この小屋にあって唯一外に開かれている場所。この場所こそが幼いカナタがイリヤが奏でた空の音を聞いた場所です。外の景色も、タイルのハゲ具合も全く同じです。思いを馳せていると、ここに留まったまましばらく動けなくなりました。

作中ではそのようには書かれていなかったと思うのですが、実際のこの場所は、ここから外に出ようとするとすぐ下が川になっており、足場の一つもありません。だからここからはどこにも行くことができず、景色を眺めることしかできませんでした。

 

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 小屋の中で見つけた落書き。こういうのを見ると悲しくなりますね。

 

 部屋の中にはなぜか下までぶち抜かれた大穴が空いており、水の流れが確認できるようになっていました。その穴のフチには、悲しいことに「Aijou yuujou」と記されており、おそらくはソ・ラ・ノ・ヲ・トファンなのでしょう、その方が書いたと思われるひとつの落書きがありました。勿論、関係ない方が書いたということも考えられますが、場所柄を考えるとそうは思えません。こういうことをする人はとっととくたばって欲しいものです。落書き、ダメ、ゼッタイ。

 

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 EDにも登場する橋。アラルコンにモデルが有る場所も多くあります。

 

小屋を出て、川を隔てる橋を渡ります。この橋はEDにもちらっと出ていますね。EDに出ている場所のモデルも半分くらいはアラルコンにあるような気がします。これは渡る前に撮った写真ですが、EDの向きに合わせるなら渡ったあとに撮るのが正しいのでしょうね。あまり関係のないことですが、橋の付近にはやけに動物の糞が落ちており、めちゃくちゃ臭かったです。写真にもちょろっと写ってしまっていますね。これにハエがたかっていたりして、さながら地獄のようでした。 

 

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 橋を渡ってからの一枚。しっかりした橋ですね。

 

この橋はどうやらEDでカナタが手をついている橋でもあるようですね。7話で行われた精霊流シの舞台でもあるのかな、と考えましたが、どう比べてみても一致する点に乏しく、完全なモデルであるとは言い切れないような気がします。橋の雰囲気は結構似ているんですが、川面と陸地の高低差や岩がむき出しになっている箇所の相違が大きく、あるとしても参考にした程度なのかなと感じました。見つけられませんでしたが、アラルコンやクエンカに他に参考にできそうな川辺があるのでしょうか。他にめぼしいスポットがあるとも思えませんが・・・。

 

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 岩場の先に気になるものが見えました。監視塔でしょうか。

 

 ずっと視界に入っていて気になっていたのですが、岩場を登りきった先になにかが建っています。要塞都市にふさわしい見張り台の役割を果たしているのでしょうか。ノクターン型監視装置がふと頭をよぎったのでいけるところまで近づいてみることにしました。

 

 

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 ほどよく崩れ落ちていて良い雰囲気。ゲームに出てきそうだ。

 

 意外にも10分ちょっとでたどり着くことができました。観光コースにでもなっているのか、思っていたより歩きやすく整備されており、サクサクと登ってくることができました。こう時代の流れを感じさせる構造物をみるとワクワクしてきますね。周りに誰もおらず、騒音一つ無い空の下で一人ここに留まっていると、時間の流れを忘れてしまいそうになりました。

後で気がついたのですが、この建造物は13話の冒頭にしれっと出てきていました。作中では付近にお花畑がありましたが、実際には無かったと思います。

 

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 内部の様子。残念ながら上がれるようにはなっていなかった。

 

 特に封鎖されていることもなく内部に入ることができました。「塔の上に出られるかも!?」と少し期待していましたが、実際に入ってみると上がれるようにはなっていませんでした。元々はどこからか上がれるようになっていたのでしょうが、時間の流れによるものか、誰かが管理をしているのか、上がれるような場所は失くなってしまっていました。写真に写っているような突起をうまく使えば上がれたかもしれませんが、降りるときが怖すぎるのでやめておきました。こんな場所で怪我しても誰も助けてくれませんしね。

 

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 このあたりでは水場に顔をつけるといった風習でもあるのでしょうか。

 

一通り堪能したので街へ戻り、探索を再開します。再開して直ぐに顔のついた水場を発見したのですが、こちらの方では水場に顔をつけるのが流行っているのでしょうか。作中では、クエンカにいたやつはアキラ・アルカディア二世がモデルになっているとのことでしたが、こいつは一体何なんでしょうか。そもそも両方人だとは思えないのですが・・・・。

 

 

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 こちらにも大きな教会がありました。

 

 こういうものを見るとやはり文化圏が異なるのだなあと実感するのですが、アラルコンにも大きな教会がありました。残念ながら扉がしまっていたので中の様子を伺うことはできなかったのですが、外観からでも荘厳な雰囲気を感じ取ることができました。

帰ってから知ったのですが、アラルコンには教会が4つあって一応見学はできるようになっているらしいです。しかし、僕はそのことを知らなかったため、空いてたらラッキーだな程度にしか考えておらず、結局一つも見学することなくアラルコンを去ったのでした。次回はリベンジしたいところです。

 

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 アラルコンのパラドールの食堂。クエンカに劣らず良い雰囲気を醸し出している。

 

 探索をしているうちに、いい時間になっていたので食事のためにパラドールへと戻ります。食堂棟はカフェと食堂に分かれており、食堂の方へ行くと適当な席に案内されました。食堂についてまず思ったことはどう考えても座席が多いということでした。全部屋の宿泊客が一斉に食事に来ても問題ないんじゃないかと思えるほど座席数には余裕がありました。でも座席数に対してスタッフの数が明らかに少なかったので、座席は用意しているだけで、少し人数が増えるとすぐにパンクしそうでした。

 

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 メニュー表を撮影したのですが、相変わらずブレブレでした。こんな事もできないのか。

 

 メニューを見てもさっぱり意味がわからなかったので、得意の"recomendar"(レコメンダール)で乗りきったとは思うのですが、今となっては何をどう頼んで何が出てきたのか、もはや全く覚えていません。写真を見るに肉料理を頼んでいたようです。

 

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 メインのお肉。何の肉だったかは忘れてしまった。

 

 何品頼んだのかはわかりませんが、撮影した写真を見るに、パン、前菜のオリーブ、ペースト状の何かとクラッカーらしきもの(うまかった記憶がある)、メインの肉料理(何の肉だったんでしょう、美味いのにめちゃくちゃ食いにくかった)、デザートのアイスと結構な量を食べていました。コース料理として頼んだのか、一品ずつ頼んだのかそれすらももはや定かではありません。あと小生意気にも白ワインを飲んでいたようです。

 

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 パラドールの屋上。魔力を感じた。

 

 ご存知のかたもいらっしゃるかもしれませんが、実はアラルコンのパラドールは屋上に上がることが出来るのです。フロントで上がりたい意思を伝えると屋上への鍵を貸してくれます。あとは宿泊棟のほうから階段を登っていくと古い木製扉があるので、それを開けると屋上へ出られます。屋上といっても殆どが通路部分だけなのですが、アラルコンではパラドール以上に高い建物がそう無いため、絶好の展望スポットとしても活躍します。今は夜なので遠くの景色は見えませんが、月明かりが差し込む屋上にいるとなんだか力が漲るような気がしてきます。

 

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 何か召喚できそうですね。

 

 通路部分だけでなく、少しひらけた場所もあります。夜はパラドールがライトアップされているため、遠くの景色を見ようとしても下からの光に目を潰されてしまい、遠くを見渡すのが難しいです。まあそもそもアラルコン周辺は建物すら無いだだっ広い自然があるだけですので、夜景なんかが見えるわけでもないのですが。

 

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 吸血鬼とか出てきてもおかしくない夜だと思いました。

 

 ライトアップの光があまり届いていないところで撮影するとほとんど真っ暗ですね。そのなかで雲に覆われながらも圧倒的な存在感を誇る月がこちらを眺めています。こんな夜は何かに出会えそうな気がしましたが、残念ながらそんなこともなく夜は更けていったのでした。

 

 

続く