インターネットのけもの

全て妄想です。

ソ・ラ・ノ・ヲ・ト舞台探訪記 「彼方ノ休日・髪結イ」

街に戻ってきてからの続きです。

先日、ソ・ラ・ノ・ヲ・ト情報局(@soranowoto_SotS)さんにこの旅行記が紹介されているのを見て大変驚きました。こんな日々のアクセスが1とか2の泡沫ブログをどこから見つけてくるのでしょうか。ソ・ラ・ノ・ヲ・トを愛しすぎるあまり、心を壊してしまった人が運営しているんじゃないかと要らぬ心配をしてしまいました。

もちろんですが、紹介されていた事自体はめちゃくちゃ嬉しかったです。おかげさまでアクセス数が普段の26倍!(もしくは13倍!)になりました。

 

2016年9月16日(金)

 

どうやら街の雰囲気が変わっているのは近くに控えた祭りのためのようです。18日から21日にかけてサン・マテオ祭りというのが開催されるそうで、ポスターを見る感じ牛も出てくるのでしょうか。木の柵で囲われたエリアは待避所みたいなものなのかもしれませんね。17日と18日はアラルコンで過ごしますが、19日には一度クエンカに戻ってきて一泊し、20日にクエンカを発つ予定となっていますので、少しでも祭りの雰囲気を味わってみたいものですね。

この時の僕は、のんきにこんなことを考えていたのですが、後日クエンカに戻ってきた僕は、このサン・マテオ祭りで大きなハプニングに巻き込まれてしまうハメになってしまったのでした。まあ、巻き込まれたとは言っても、よくよく考えると80%くらいは自分が悪いので、自業自得だったのかもしれません。

 

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後日撮ったサン・マテオ祭りのポスター。言葉はわからずとも祭感は伝わってくる。

 

それにしても祭の時期のクエンカに来られるというのは幸運なものです。旅行前の下調べではモデルになった場所がクエンカのどの辺りにあるのか、くらいしか調べていなかったので嬉しい誤算というやつです。しかも祭の前から、準備、祭の最中とそれぞれ異なる雰囲気のクエンカを味わえるのです。祭の最中なんかには1話のカナタと自分を同一視しすぎるあまり、テンションがぶち上がることが容易に想像できてしまいます。

実際、テンションを上げすぎたあまり、とんだハプニングに巻き込まれてしまうハメになったのですが。

 

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 路地の先には見覚えのありすぎるアレが。

 

祭に思いを馳せながら街歩きを行っていますと、いつの間にかまだ歩いたことがないエリアに立ち入っていました。実は今まではマヨール広場からパラドール方面と、街の北東部(坂を登っていく方)ばかりを見て回っていたため、南西部(広場から坂を下る方、バスが上ってきた方向)には全く立ち寄っていなかったのです。

特に意識していたわけではないのですが、各部を見てまわるのに時間をかけすぎるあまり、 こちらに来る暇がなかったと言うなのだけですが、この小さな街に来てから丸一日以上が経過しているというのに、まだ見てないエリアがあろうとは、どれだけ一箇所を見るのに時間をかけていたのか、伝わろうというものです。

そんなまだ見ぬエリアに立ち入り、ふと前を見ると陽の光に照らされた、ソ・ラ・ノ・ヲ・トファンには見覚えがあるはずの建造物が写り込んできました。

 

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ご存知、時計塔ですね。

 

向かう足も思わず早くなります。気づけば走り出していました。

何度も見たはずの時計塔が現実に目の前に現れます。

周りは比較的最近工事でもされたのでしょうか。綺麗なベンチなどが並んでいて、くつろいでいる方もおられました。写真からだとゴチャついた印象を持たれるかもしれませんが、実際にはひらけた場所などもあり、のんびりと過ごせるようにされておりました。そのため、地元民の憩いの場所になっているようですね。

時計塔の足元には階段が備え付けられており、その先には扉があったのでもしかして!と思いましたが、当然のように扉は固く閉じられておりました。「ゴツゴツ~ザラザラ~」をしてみたかったのですがどうやら叶わないようです。仕方ないので壁だけ触っておきました。それでも十分、「ゴツゴツ~ザラザラ~」でした。それにしても上る方法ってあるんでしょうか。

 

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祭は街を変化させる。

 

時計塔をたっぷりと堪能した後は、夕食をとりにパラドールへと戻ります。写真からはわかりませんが、こんなに明るくても、もう20時前なのです。夕食を楽しんだ後は優雅なクエンカの夜を過ごさなくてはなりません。

帰り道で街の雰囲気が随分変わっていることに驚かされます。窓は厚い板で覆われ、道端にはよくわからない機材が積まれています。機材はまだしも、窓を板で覆うなんてどんな荒くれた祭だよ・・・と思っていたのですが、これは多分祭で牛が出るからですね。窓に突っ込んできたら危ないので防護のためだと思われます。こういった景色から想像をふくらませるのも楽しいものです。地面にはおがくずのようなものが撒かれている場所もあったのですが、これは牛の足を傷めないようにするためかもしれませんね。段差とかあると危ないし。

 

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 今夜のメニュー。暗いし字小さいしで絶望的な撮影センスが分かる一枚。

 

部屋に戻り、少し休んでから夕食を味わいます。昨晩と違って一番乗りではなかったので、すでに結構な人がいたのですが活気ある食堂というのも悪くないものです。

相も変わらずメニューが読めないので、写真右下に書かれている「MENU TRADICIONAL DE CUENCA」を注文してみました。読めないなりに考えてみたのですが、メニューのところに一杯書かれていたのでコース料理的なものでは?と考えたからです。

 

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 テーブルマナーが全然わからないのでこの配置は恐怖でしかありませんでした。

 

見事に予想は的中し、代わる代わる料理が運ばれてきます。初めて冷製スープというものを食したのですが、思ったより美味しくて驚きました。コース料理は嬉しいのですが、こういう上等なレストランで食事をするのは慣れていないため、食器が取り替えられる度、どうやって食べるのが正解なのかビクビクしながら食べるハメになってしまったのでした。

 

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 食器にもパラドールのマークがしっかりと。

 

陶器の皿の下には、古くから使われていそうなお皿が敷かれていたのですがここにもパラドールの刻印が刻まれていました。物の価値がわからない僕ですので、こういうのを見ても、いいものなんだろうなあとしか感想が持てませんでした・・・。

あと、昨日はいなかった日本人ツアー客の団体もいました。シャイな僕はもちろん話しかけるようなことは出来ませんでしたよ。

 

食後のデザートとコーヒーもしっかりと堪能し、廊下のソファで一休みしてから夜の街歩き開始です。

 

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 夜の時計塔。しっかりとライトアップされています。

 

さっき来たばかりな気もしますが、ここが気に入ってしまったのですから仕方ありません。食後真っ先に向かったのは時計塔でした。

綺麗に整備されていたのでライトアップされているんじゃないかなーと思っていましたが、やはりライトアップされていました。昼間は人がいましたが夜は全然人がいませんね。

 

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 アキラ・アルカディア二世も夜に見ると雰囲気ありますね。

 

流石に水飲み場はライトアップされているということはなかったのですが、近くに街灯があったためか不気味に照らされておりました。どこかで見ましたが、作中と同じように扉が閉まっているカットを撮るには、店が閉まってからでないと無理だそうです。この時間はもちろん店が閉まっていたので余裕で撮る事ができました。

 

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 4話でカナタとノエルが買い物で通っていた道。

 

この辺りで写真を撮っていると、女の子二人を侍らせたイケてる感じの男に声をかけられました。ですが、どうやら完全に酔っ払っているらしく、さらに僕のことを中国人と

思っているらしく、しきりに「ニーハオ!」と挨拶してきます。

こう見えてもノーと言える日本人ですので力強く「No Japón!(違う、日本!)」と答えたのですが、その頃には彼らの興味は僕にはなかったようで、笑いながらどこかへ消えていきました。なんだかすごく悔しかったです。

 

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 EDの背景にも使われている光景。夜は人がいない写真が撮りやすくていいですね。

 

こうやって何気なくある光景でも、作中で使われていると思うと特別に見えてくるから不思議なものです。EDと比べてみると手すりや扉の有無など違いはありましたが、窓やパイプの位置なんかは細かいところまで一致していて驚かされます。

夜は人通りが少ないので写真が取りやすいですが、暗いために雰囲気が変わってしまうのがネックですね。

 

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 祭の準備で大忙しだったマヨール広場も静かなものです。

 

昼間は賑やかだったマヨール広場も静まりかえっています。

静かな広場をひとしきり眺めた後はパラドールへと戻りました。この日は満月だったらしく、綺麗な月を見上げながら帰りました。

 明日はアラルコンに移動します。

 

 

続く