インターネットのけもの

全て妄想です。

進化の行方

いきなりこういうことを書くと、頭がおかしくなったのかと思われるかもしれませんが、もっと進化するべき人間の器官は目だと思います。

考えてみると、人間ってのはなかなかすごいやつなんですね。他の動物は自然環境に合わせて自分たちの体を進化させてきているわけですよ、例えばキリンなんかは高いところに生えている餌でも食べられる個体が多く生き残り、結果として種族全体の首が長くなっているわけです。

人間も元々は猿のような背格好だった肉体が、道具を使い、二足歩行に適応していくことで、現在のような姿形に進化してきたはずです。そこには環境に適応するという共通点があり、この適応こそが進化を推し進めてきたと言っても過言ではありません。

しかし、発達した科学はこの適応という行為を人間に必要ないものとしました。寒暖を克服し、食事は安定して供給される。もはや危険な環境に身を置く必要はなく、人間が出来ないならばロボットにさせればいい。もはや人間がその身一つで危機に対応しなければならない場面は稀なものなのです。

では、もう人間がこれ以上進化することはないのでしょうか?そんなことはありません。技術革新が必要とされる世の中では、より優れた頭脳が必要となりますし、いかなる時代であっても頑強な肉体の必要性がなくなることはありません。しかし、僕が最も必要だと思うのは目の進化です。だらだらと真面目くさった文章を綴ってきましたが、ここからが本題です。

 

人間の目っていうのはどう考えても機能が貧弱すぎるんですよね。認識の80~90%を占めているだとか言われているくせに、前方しかカバーできていませんし、一度悪くなると、眼鏡やコンタクトレンズに頼ることになる、見ている方向が眼球の動きでバレバレ、と欠点を挙げればキリがありません。

そこで今日は、この欠点をどうすれば克服できるのか考えてみました。

 

草食動物はほぼ360°見渡すことが出来る視界を持っているといいます。それに比べると人間の視界は精々100°といったところです。こう言うと、「人間は首が動かせるんだから振り向けばいいじゃん」とかいう阿呆が湧いてくるのですが、それは過酷な自然環境に身を置いたことのない者のセリフでしかありません。

ライオンに追われるシマウマが後ろを振り向きながら逃げますか?そんなことをしていたらどうなりますか?はい、捕まって食べられて終わりですね。お前は自然の掟の前には無力なんだよ!

そんな君でも大丈夫。僕は今日、こんな欠点を全て解決する素晴らしい進化の先を考えてきましたからね。ちょっとこれは斬新過ぎて表彰とかされちゃうかもしれない。

僕が指し示す道は至ってシンプルです。大きな問題は人間の目が前にしか無いということです。だから前しか見えない。じゃあ目が動けばいいじゃない!

ということで、僕が示す進化の道は「人間の目を可変式にする」です。これだけだとちょっと意味がわからないでしょうから説明いたしますと、こう目をですね、頭の形に沿って頭上から後頭部にかけてレールを敷くように動かせるようになればいいのではないかと考えるのですよ。

これはもう凄いですよ。上を見ようとするとそのまま眼球が上にスライドして後頭部まで移動出来るんです。慣れてくると、片目ずつ任意の位置に持っていくことだって出来る。こうすれば前と後ろを同時に見ることが出来て安心ですね!しかもですね、この方法だと頭上に眼球を持っていくことで、完全に寝転がりながらTVや読書を楽しむことができちゃうってわけです。机に突っ伏しながらPC作業をするのもいいかもしれませんね!

しかし、この進化にはひとつだけ穴がありまして、それは両目で違う方向を見ていると距離感が狂ってしまう、ということです。人間は二つの目から得られる映像を利用して遠近感を測っているのですが、これが目が一つだと、どうしても遠近感が曖昧になってしまうのです。

 

でも僕はそれすらも解決する凄まじいアイデアを生み出してしまったのです。

いい加減長くなってきたのでさっさと書いてしまいますが、「深度センサーを搭載する」です。深度センサーというのは、赤外線を放射し、それが跳ね返ってくる時間を計測することで距離を測るというものです。少し違いますが自然界でも、コウモリなどは超音波を出し、それが返ってくる時間によって獲物までの距離を測っています。コウモリに出来て人間様に出来ない道理があるでしょうか、いやない。

これで、片目では距離感がつかめないという問題をも解決することが出来ました。むしろ、深度センサーを搭載することにより、目に頼らずとも距離を測ることが出来るようになりましたので、自分の才能に恐怖してしまいますね・・・。

 

しかし、これで人類が進化するべき方向が見えましたね。

二つの眼球を正面から後頭部にかけグルングルンと動かし、赤外線だか超音波を振りまく。

うん、ただの化物ですね。これ。

 

でも進化ってそういうことなのかもしれない。